トリニティ・イン・ジャパン 歴史と考古学の夕べ
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ジョン・マッギニス(Trinity 1982)が語る「アッシリア帝国州都の発掘」。ケンブリッジ大学のトリニトィ・コレッジのメンバー参加出来ます。
2020年3月23日、歴史家・考古学者の集うトリニティ・イン・ジャパンが開催されます。英国からジョン・マッギニス氏(Trinity 1982)をお迎えして、アッシリア帝国州都の発掘について講演会を開催します。
プログラム
- 午後6:45~7:00 開場
- 午後7:00~7:05 「イントロダクション」渡辺千香子 (Trinity 1990)
- 午後7:05~7:30 「アッシリア帝国州都の発掘」ジョン・マッギニス
- 午後7:30~9:30 お食事
- 午後9:30~ 二次会
会費: 懐石風ディナー(飲み放題つき) 10,000円(二次会費は別途)
会場: レストラン(都心部)
日本に在住または訪問中のケンブリッジ大学トリニティコレッジのフェローならびにメンバーの皆様を心から歓迎します。その他ご興味をお持ちの方は、下記のフォームを使ってご連絡ください。
申し込み期限:2020年3月16日
お申込みいただいた方に、会場ならびに会費の振込に関する詳細をお送りさせていただきます。
二次会は会場近くで行います。
講演要旨「アッシリア帝国州都の発掘」(ジョン・マッギニス)
アッシリアは古代西アジアにおける最初の多国籍的な帝国である。その領土は、紀元前7世紀までにイラク全土、シリア、レヴァント、イラン西部、トルコ南東部から、一時的にはエジプトに至るまで拡大された。ジヤラ・テペは、このような時代全体を通じてアッシリア統治の記録を辿ることのできるユニークな遺跡である。トルコ南東部のディヤルバクルから東に60㎞ほど離れたティグリス河沿いに位置するジヤラ・テペ遺跡は、古代名トゥシャンとして知られ、前882~611年の間アッシリアの州都ならびに駐屯地として栄えた。極めて重要な考古遺跡でありながら、(トルコがティグリス川上流に建設した)イリス・ダムにより水没の危機にある。そのため、遺跡が永遠に失われる前にケンブリッジ大学を主力とする国際考古調査隊により、出来る限りの発掘調査が行われてきた。調査によって、宮殿の遺構や行政用建造物、大規模な城門を伴った城壁、そして市民の住居跡が発見された。出土品には楔形文字で書かれた文書も含まれ、そこにはアッシリア帝国の最晩年、帝国が崩壊するプロセスの真っただ中に書かれた軍司令官の書簡も含まれる。
ジヤラ・テペ遺跡のウェブサイトとブログのリンク:
ケンブリッジ大学のZiyaret Tepeについてのサイト
https://www.cam.ac.uk/ZiyaretTepe
アクロン大学のウェブシト

ジョン・マッギニス博士(Dr John MacGinnisトリニティコレッジ入学年:1982)
ケンブリッジ大学マクドナルド考古学研究所研究員・大英博物館中近東部学芸員
ジョン・マッギニス博士は、考古学ならびにバビロニア・アッシリア文献学の専門家で多くの著作がある。イラク・シリア・エジプト・スーダン・キュプロス・トルコ・インド・パキスタンにおける考古調査に従事。ユネスコの古代メソポタミア文化顧問。ジヤラ・テペ緊急発掘調査における英国調査隊長(2000年~現在に至る)。
2500年以上昔に書かれた古文書の発見に関する記事:
https://www.cam.ac.uk/research/news/archaeologists-discover-lost-language
ジョン・マッギニス博士の主要な著書ならびに論文:
- Ziyaret Tepe: Exploring the Anatolian Frontier of the Assyrian Empire. By Timothy Matney, John MacGinnis, Dirk Wicke, and Kemalettin Köroglu. Edinburgh: Cornucopia, 2017. Book review: https://www.journals.uchicago.edu/doi/full/10.1086/702170
- John MacGinnis, “Evidence for a Peripheral Language in a Neo-Assyrian Tablet from the Governor’s Palace in Tušhan,” Journal of Near Eastern Studies 71, no. 1 (April 2012): 13-20. https://www.journals.uchicago.edu/doi/abs/10.1086/664450
- The Arrows of the Sun. Armed Forces in Sippar in the First Millennium bc. By John MacGinnis, with copies of the cuneiform texts by Cornelia Wunsch. Dresden: ISLET-Verlag, 2012. Book review: https://www.journals.uchicago.edu/doi/full/10.1086/679680

渡辺 千香子(Dr Chikako E. Watanabeトリニティコレッジ入学年:1990)
大阪学院大学国際学部教授(アッシリア学・美術史)。新アッシリア時代の王宮浮彫における物語絵画、古代メソポタミアの動物のシンボリズム、アッシリア浮彫石材ならびに粘土板素材の分析などの研究に従事。「物語論の観点から古代メソポタミア美術を解釈する研究」で第3回日本学術振興会賞受賞(2006年)。
著書に
- Animal Symbolism in Mesopotamia: A Contextual Approach, Wiener Offene Orientalistik Bd. 1 (2002) (DOI: https://doi.org/10.1017/irq.2015.17)
- ほか。
科研

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https://www.trin.cam.ac.uk/undergraduate/courses/archaeology/
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